Tuesday, September 1, 2026

中東情勢の緊迫化と長期金利上昇で、不安定性を増す株式市場









1.8月の株式市場

8月の株式市場は 米国とイランとの軍事的対立が再び強まる中で、物価高で米長期金利も上昇して、株式市場は不安定な動きになりました。主要な動きは以下の通りでした。

83日:トランプ大統領がイランへの攻撃を停止することを明らかにし、中東情勢を巡る緊張が和らぎ、大型テック株に資金が流入し、693ドル高(1.32%増加)。              

84日:中東情勢を巡る不安が後退し、株式を買う動きが広がり、907ドル高(1.70%増加)。 

85日:米国とイランとの交渉進展への期待から、原油先物価格が下落し、主力株に買いが入り、263ドル高(0.48%増加)。                              

86日:中東情勢への不透明感がくすぶり、原油相場が上昇したことが投資家心理の重荷となり、464ドル安(0.85%減少)。                              

87日:7月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比23,000人増と市場予想の83,000人を大幅に下回り、FRBの早期利上げ観測が後退、ハイテクや半導体関連株の一角を中心に買いが入り、152ドル高(0.28%増加)。                               

810日:エネルギー輸送を巡る不透明感から原油先物相場が上昇、株式に売り物が出て、61ドル安(0.11%減少)。                                    

811日:11日の米原油先物市場でWTIのの9月物が前日比1%上昇し、株式相場の重荷となり、184ドル安(0.34%減少)。                                

812日:マイクロソフトなどの大型ハイテク株の一角に売りが出て、指数を押し下げ、22ドル安(0.04%減少)。                                     

813日:13日発表の7月の米卸売物価指数が前月比で横ばいとなり、市場予想の0.2%上昇を下回り、FRB9月に政策金利を据え置くとの観測が高まり、70ドル高(0.12%増加)。      

814日:14日発表の7月の米小売売上高は前月比0.6%減少で市場予想の0.1%増を下回り、ミシガン大学の8月の米消費者態度指指数も51.0と市場予想の54.5を大きく下回るなど、米個人消費が勢いを失っている可能性が意識され、108ドル安(0.19%減少)。             

817日:中東情勢の不透明感から原油価格が上昇し、株式相場の重荷となり、273ドル安(0.50%減少)。                                     

818日:中東情勢を巡る不透明感が投資家心理の重荷となり、世界的な国債利回りに上昇圧力がかかっていることで、株式の売りが促進され、116ドル安(0.21%減少)。           

819日:米財務省が国債の買い入れ額の上限を引き上げると発表し、長期債を中心に国債利回りが低下し、株式相場を支えて、120ドル高(0.22%増加)。                  

820日:米長期金利が再び上昇し、中東情勢を巡る懸念から原油先物価格も上昇して、704ドル安(1.31%増加)。                                    

821日:前日に大きく下げた反動もあり、ゴールドマン・サックスなど主力株の一角に見直し買いが入り、518ドル高(0.98%増加)。                           

824日:米長期金利の低下や原油先物の下落が株式の買い安心になり、消費関連株の一角が買われ、140ドル高(0.26%増加)。                              

825日:中東情勢に対する過度の警戒が後退、株式に買いが入り、160ドル高(0.29%減少)。 

826日:7月の個人消費支出が前月比0.2%上昇と市場予想の0.1%上昇を上回り、インフレ懸念を背景に米長期金利が上昇し、株式の売りを促し、114ドル安(0.21%減少)。         

827日:前日夕に四半期決算を発表したエヌビディアとセールスフォースが買われ、106ドル高(0.19%増加)。                                     

828日:FRBのウォーシュ議長の講演を受けて、米長期金利が上昇し、株式相場の重荷となり、9ドル安(0.01%減少)。                                  

831日:米軍によるイラン攻撃とイランに取る反撃で中東情勢の緊張関係が高まり、米金利の上昇もあって、有力株が売られて、374ドル高(0.69%増加)。

 

2.米国の雇用状況

米労働省が87日に発表した6月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月比23,000人の増加で、市場予想の83,000人の増加を大きく下回りました。5月の雇用者数の確定値は63,000人で、66,000人の減少、6月の改定値は20,000人で、37,000人の減少でした。5テ氏関税の領が月の失業率は4.1%で、前月より0.1%下がりました。労働参加率は61.4%で、前月より0.1%下がりました。6月の時間当たりの賃金上昇率は前月比で2セント増加しました。部門別ではヘルスケア業が22,000人の増加であったものの、地方教員職が50,000人の減少、小売業が19,000人の減少、金融部門が14,000人の減少となりました。

 

3.米国CPI7月に3.4%上昇

米労働省が12日発表した7月の消費者物価指数は前年同月比3.4%上昇し、市場予想通り0.1%縮まった。エネルギーと食品を除くコア指数は2.5%上昇し、6月の2.6%から鈍化しました。CPIの季節調整要因を調整して前月と比較して、総合は0.1%上がりました。6月は下落しましたが、再び上昇に転じました。6月は横ばいだったコアも0.2%高くなりました。前月比でみると、物価上昇のトレンドは続いていると言えます。

FRBの早期利上げ観測は後退したものの、中東情勢の混迷が長引けば、再び上昇圧力になる可能性があります。 

         (2026年91日:村方 清)

  

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