Sunday, November 1, 2026

長期金利上昇とAI投資による不透明感が増す米国市場










1.10月の株式市場

10月の株式市場は後半になり、インフレ懸念による長期金利の上昇とAI投資の不透明感が増して、不安定な動きとなりました。主要な動きは以下の通りでした。                                       

10月1日:FRBの早期利上げ観測の後退などで株式市場が見直されて、21ドル高(0.04%増加)。

10月2日:朝発表の9月の雇用統計は前月比29,000人増と市場予想の84,000人増を大きく下回り、FRBの早期利上げ観測が後退し、250ドル高(0.49%増加)。               

10月5日:米原油先物相場が前週末比で軟調に推移し、株式市場での投資家心理の改善につながり、91ドル高(0.17%増加)。                               

10月6日:米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れて投資家心理が改善し、253ドル高(0.49%増加)。                                     

10月7日:米長期金利が朝方に24年振りの水準に上昇し、株式の相対的な割高感や米景気の先行き不透明感につながり、341ドル安(0.66%減少)。                    

10月8日:米長期金利が低下、消費者関連株を中心に買いが入り、52ドル高(0.10%増加。   

10月9日:前日に下げた主力ハイテク株に買いが入り、加えて、米主力企業の決算発表への期待もあり、423ドル高(0.82%増加)。                             

10月12日:主要企業の2026年7-9月期の決算内容を控えて、高収益を期待する買いが入り、195ドル高(0.37%増加)。                                 

10月13日:決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソンなどヘルケア関連の下げが目立ち、景気敏感株の一角にも売りが出て、180ドル安(0.34%減少)。                  

10月14日:14日発表の9月のCPIが前年同月比3.7%上昇し、市場予想の3.6%を上回ったことで、高金利がAI投資の制約になるとの懸念から、AI関連銘柄の売りが目立ち、48ドル安(0.09%減少)。                                                          

10月15日:消費関連株やヘルケア株などに投資資金が流入、米長期金利も低下、相場を支えて、556ドル高(1.1%増加)。                                

10月16日:AI投資の持続性や資金調達を巡る不透明感から関連銘柄への売りが先行し、相場の重荷となり、175ドル安(0.33%増加)。                          

10月19日:景気敏感株の一部に売りが出て、36ドル安(0.06%減少)。           

10月20日:ヘルケアや消費財関連株などを中心に買いが入り、530ドル高(1.01%増加)。   

10月21日:AI関連株が幅広く上昇し、360ドル高(0.68%増加)。             

10月22日:ディフェンシブ株や消費関連株に一角に買いが入り、12ドル高(0.02%増加)。    

10月23日:原油価格の上昇し、景気敏感株や消費関連株の一角に売りが出て、653ドル安(1.2%減少)。                                        

10月26日:AI関連を中心としたハイテク株の一角に買いが入り、146ドル高(0.28%増加)。 

10月27日:半導体など人工知能を関連銘柄株に一角への買いが続き、16ドル高(0.03%増加)。10月28日:FOMCは市場の予想通り、政策金利を据え置き、AI関連、金融、ディフェンシブ株が買われて、98ドル高(0.18%増加)。                            

10月29日:四半期決算を発表したアルファベットやキャタピラーの売りが膨らみ、相場の重荷となり、133ドル安(0.25%減少)。                            

10月30日:AI投資の収益化や持続性への不透明感が強まり、相場の重荷となり、572ドル安(1.09%減少)。


2.米国の雇用状況

米労働省が10月2日に発表した9月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月比29,000人の増加で、市場予想の84,000人の増加を大きく下回りました。7月の雇用者数の確定値はマイナ        ス10,000人で、31,000人の減少、8月の改定値は162,000人で、29,000人の減少でした。9テ氏関税の領が月の失業率は4.2%で、前月より0.1%上昇しました。労働参加率は61.8%で、前月より0.2%上昇しました。9月の時間当たりの賃金上昇率は前月比で5セント増加しました。部門別ではヘルスケア部門が29,000人の増加、建設業部門が11,000人の増加、製造業部門が9,000人の増加であったものの、金融業部門が7,000人の減少となりました。

 

3. 米国CPIは9月に3.7%上昇

米労働省が14日発表した9月の消費者物価指数は前年同月比3.7%上昇し,市場予想の3.6%を上回りました。エネルギーと食品を除くコア指数は2.6%上昇し、前月比0.3%上回りました。労働省はエネルギー価格の急騰が影響したと説明しました。物価指数が予想より高く出たことで、FRBの追加利上げ観測が急浮上しています。 

 

4.10月のFOMC会合

FOMC会合は10月27-28日に開催され、会合後の声明要旨で以下のことが伝えられました。

FOMCは10対2の賛成多数で、以下の声明の公表を承認した。

FOMCは連邦準備制度の2つの責務を支持するため、フェデラルファンド金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き上げ、3.75-4%に維持することを決定した。FOMCは銀行システムにおける十分な準備預金の維持という方針を継続する。

経済活動は力強いペースで拡大している。地政学的動向などにより不確実性は依然として高いが、国内消費は底堅く数位している。生産性の伸びと設備投資は力強く、雇用の増加は労働力人口の増加に追いついており、失業率もほとんど変化していない。

インフレ率はFOMCの目標とする2%に対して依然として高い水準にある。より多くの情報が集まるところで、委員会はインフレ率を目標である2%に速やかに戻すために適切な政策スタンスを決定できるだろう。FOMCは物価安定を実現する。

決定にはクック理事とクリーブランド連銀のハマック総裁が0.25%の利上げが望ましいとして反対した。

FOMCが市場の予想通り、政策金利を据え置いたことで、多くの株が買われて、98ドル高(0.18%増加)。

          2026年11月1日:村方 清    

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